一般社団法人フランスレストラン文化振興協会
料理人、サービス人、そして食べ手の三者により成り立つというレストラン文化の本質を重視し、その振興を目指す協会。
フランス料理の国際大会「プロスペール・モンタニエ世界料理コンクール」とサービスの国際大会「ジョルジュ=バスティト世界サービスコンクール」の日本代表を決める各大会を日本で主催されています。
今年は、次回の世界コンクールに向けた準備年間にあたり、3回の料理講習会を開催。今回はその3回目です。
▼一般社団法人フランスレストラン文化振興協会
https://www.apgf.jp/index.html
理界を震撼させた(!?)来年のコンクール
今回の講習会のテーマは「動物性食材を使用しない料理」。
会の冒頭、大沢会長からのごあいさつでその背景が明らかになります。
「70年以上の歴史を持つプロスペールモンタニエで、次回初めてベジタルが掲げられました。ルセット*は植物性で70%を構成せよという条件が課されたわけです」
…そう、これが今回のテーマになった理由なのです。
コンクールで勝ち抜くには、動物性素材の使用を30%に抑えながら、制限時間内に複数品の料理を仕上げることが大前提となります。もちろん、味も見た目も妥協は許されません。
史上初のこの条件により、エントリーする料理人には新しい技術や知識が求められることになりました。
コンクールの対策講義としての役割を担う今回の講習会では、林シェフがご自身が優勝された2019年のルセットを再現しつつ、「植物性70%」に合わせてアップデートした内容で講義をされることになりました。
*ルセット:フランス語でレシピの意味
林シェフのデモンストレーション
コンクールには毎回、ある食材の使用が指定されるそうです。
2019年は鴨をメインに使うことが決められていたそうで、今回も、メインの鴨肉に3品の付け合わせ(ガルニチュール)を合わせたルセットでデモンストレーションをしていただきました。
動物性食材の割合は30%に抑えなければいけないという次回大会のルールに合わせ、使う動物性食材は鴨だけ。ガルニチュールは調味料も含めほぼ全てを植物性で作るというのが、林シェフの作戦です。
コクリーム(豆乳クリーム)、ソイレブール(豆乳クリームバター)やMIRA-Dashi®︎といった不二製油の植物性素材をフル活用し、まるでケーキのようにおしゃれなガルニチュール3品を披露いただきました。
メイン料理の「エピス香るクロワゼ鴨のファルシ 赤ワインソース」
レンズ豆とチリメンキャベツのドーム
MIRA-Dashi®︎、ソイレブール、コクリームを使用していただきました。具材の下味やグラッセなどにMIRA-Dashi®︎が活躍。
トウモロコシのフラン
MIRA-Dashi®︎とコクリームを使用。白味噌も使うことでまるでチーズのようなコクを表現。
栗とセップのクレーム
MIRA-Dashi®︎とソイレブール、コクリームを使用。ケーキのように組み立て作られる各パーツに、それぞれフル活用いただきました!
なんでも「審査では一口しか食べてもらえない」ということで、一口目でいかに審査員を惹きつけるかが勝負どころです。
ただ、「審査員はデリケートな味覚を持つ方が多く、単純な塩味などでインパクトを作るのはかえって危険」なんだそう……難しい!
林シェフは、
「バランスの取れた旨味、素材の風味で印象づける必要があります。植物性であっても複数の食材から旨味を持ってくるのが重要です」
とコツを伝授します。
MIRA-Dashi®︎もそのために有効な素材の一つだそう。
「良い意味で味がしすぎないので、アレンジして自分なりの味を作りやすいところが特長だと思います。」
MIRA-Dashi®︎ C100はブイヨン、C200はビーフコンソメのようだと捉えれば、取り入れやすいと受講者の皆さんにアドバイスします。
国際的な場面での植物性のニーズ
当日はMIRA-Dashi®︎のご説明や試飲もさせていただき、受講者の方からは
「こんな植物性の素材があったのか!」
と驚く声も。
なかには、即戦力として活用したいと言われるレストランシェフの方もいらっしゃいました。
講習会の終わりに、コンクールのためだけでなく、日常の業務の中でも今日の知見を活用してほしいとお話しされていた林シェフ。
海外からの利用客が多いホテルやレストランでは、植物性のメニューを準備するのは一般的になりつつあります。
そういった国際的な植物性ニーズに対して、MIRACORE®︎が料理人の皆さんの自由な創作を支えるアイテムになれれば嬉しいと感じた一日でした。
Comment---
もし国際大会にエントリーされた方がMIRA-Dashi®︎を使って優勝されたら、とっても嬉しいなぁ……!
そんなレポートができる日が来ることを密かに楽しみにしています。