「bean47」受賞イベントでMIRACORE®シェフ料理を体験
2025.03.24
コラボレーター

食の分野における新たな活動・技術・人材の発掘と支援を目的にした、全日本・食学会の顕彰制度「bean47」。なんとMIRACORE®が、24年度技術・研究者賞を受賞しました! 25年3月8日に行われた表彰イベントでは、MIRA-Dashi®を使ったメニューをシェフ2名に作って披露いただくという特別企画も。授賞式の様子と、表彰食材を使った特別ビュッフェを写真盛りだくさんでレポートします!
2025.03.24
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食の分野における新たな活動・技術・人材の発掘と支援を目的にした、全日本・食学会の顕彰制度「bean47」。なんとMIRACORE®が、24年度技術・研究者賞を受賞しました! 25年3月8日に行われた表彰イベントでは、MIRA-Dashi®を使ったメニューをシェフ2名に作って披露いただくという特別企画も。授賞式の様子と、表彰食材を使った特別ビュッフェを写真盛りだくさんでレポートします!
一般社団法人「全日本・食学会」が2019年度から開始した顕彰制度「bean47」。
第4回目となる24年度は、「生産者」「流通関係者」「技術・研究者」「フードビジネス」の4つのカテゴリーで表彰者6名が決定しました。
「bean47は、全国47都道府県で、食の世界に新たな風を起こそうとする小さな芽を、みんなで育てていきましょうという思いで作られた表彰」
と語るのは、顕彰制度の委員長である全日本・食学会 堀井良教理事。
名前の「bean(豆)47」には、人知れず食の分野で尊い活動をする「豆」を全国で発掘し、その芽を大きく育てていくという意味が込められているんだそう。
これまで個人が表彰されることが多かったbean47で今年度初めて、技術ブランドMIRACORE®が団体として選出されました。
植物性で動物性食品らしさを表現する技術MIRACORE®を、将来の食の世界で必要となる価値ある取り組みとして評価、受賞に至ったものです。
推薦者である立命館大学 和田有史教授は、MIRACORE®を立ち上げ初期から応援し、さまざまな料理人の方とのコラボレーションを実らせていただいた、MIRACORE®の重要なパートナーでもあります。
「植物性の料理は、おいしいけれど、やっぱり少し…どこか、物足りないという感覚があったんですよね。MIRACORE®と初めて出会ったとき、これは本当に期待できる技術だと思いました。
いろんな料理人の方に試してもらって、研究者と料理人の良い化学反応が起きていると思います」
今回も、2名の料理人の方にMIRACORE®の植物性ダシ「MIRA-Dashi®」を使って創作をしていただきました。
24年度の表彰イベントは、bean47と立命館大学terroiRUの共同開催。表彰式に続いて、関西料理人の皆さんによる顕彰食材を用いた特別なビュッフェが披露されました。
立命館大テロワール<TerroiRU>:大学が展開する大阪、京都、滋賀を中心とした関西エリアで活動し、人と食・自然・文化の共生、ウェルビーイングの体現を目指す、立命館大学の教員・学生協働プロジェクト。関西エリアの食文化の体験や学習、共有に取り組んでおられます。
https://www.cogdesignlab.jp/p/terroiru.html?m=1
さて、ここからの記事は飯テロ注意ですよー!
三島うどとほっき貝のすだち和えに、金猪豚肉(ゴールデボアポーク)の自家製ベーコン…カウンターにどんどん並べられていくお料理。
有限会社ヤマサ水産の西居さんは、琵琶湖の魚のリブランディングと、漁業の社会課題に焦点を当てた取り組みで24年度の大賞に表彰されました。
「琵琶湖の魚はおいしくなさそう、とイメージを持たれる。琵琶湖のポテンシャルを信じて、その魅力を皆さんに感じていただけるよう活動してきました。」
と語る西居さん。
この日は、心根の片山さんによる琵琶湖のわかさぎの天ぷらや、小松亭タマサートの小松シェフによる琵琶湖のニゴロブナで仕込んだ魚醤でつくるラオス料理など、琵琶湖の淡水魚を活用したお料理が振る舞われました。
ラオス料理に欠かせない魚醤。ローカルな食材とグローバルな料理が結びつきます。
フードビジネス賞を受賞されたのは、島本町のジビエ料理人宮井さん(RISTORANTE Co.N.Te/)。
銃を使わない罠猟や肉の処理技術の高さだけでなく、食育授業や島本町のブランディング活動など幅広く取り組まれています。
今回提供された鹿も猪も、宮井さん自ら仕留めたもの。自由に野山で生きている動物を、死の直前までストレスを最低限に抑えることを重視し、罠にかかった動物を一発で仕留めるのが宮井さんのジビエです。
人間は食べなければ生きていけないという事実を噛み締め、命の重みを感じながら味わいます。
流通関係者賞を受賞されたのは、石巻の株式会社ダイスイで漁業仲介人をされる大森さん。
「(量を)獲ったもん勝ち漁業から、(質)良い処理したもん勝ち漁業」を推進される大森さん。収穫から神経抜きなどの下処理、梱包、保管と、提供に至るまでの全工程で鮮度を追求し、最高品質の鮮魚を提供するのが「大森式流通」。
この日の鮮魚も、会場に運ばれ保管されるために適切な「手当て」がされていました。
とても細かくクラッシュされた氷。品質重視のこだわりは、調理人の手に渡る直前まで徹底されています。
海上で〆たアンコウの様々な部位を使って沢煮に仕上げられたのは、心根の片山さんです。
梨のような香りが立つ春のうどを新鮮なアンコウに合わせて、香りも食感も弾けるようなフレッシュさのある一品に。
大賞を受賞された紀州新家の新家さんは、手打ちのおろし金の製作を通し、日本のモノづくりを支えるお一人。食材と料理に合わせたおろし金は70種類以上なんだそう…!
会場ではおろし金の展示と、実演が行われました。
多くの料理人の方が興味を持って手に取っていた新家さんのおろし金。
調理器具も、食材に並んで重要な料理の要素ですね。
一品め、MOTOIの前田元シェフのパリソワールに使っていただきました。
パリソワール(「パリの夕暮れ」)は、ジャガイモのヴィシソワーズにコンソメジュレを載せたもの。
ヴィシソワーズにはコクリームを、ジュレコンソメにはMIRA-Dashi®のチキンタイプと香味野菜を使っていただきました。
コンソメの色が重要。パリの夕焼け空を表現します。
「植物性とは思えない満足感のある料理に仕上がっていると思います」と前田元シェフも推すパリソワール。
ソースやクリームを使う、重厚感のあるフランス料理でも、ポテンシャルを発揮できるのがMIRA-Dashi®の強みなのかもしれませんね。
和食からも一品、蕗の薹のお粥を心根の片山さんにご提供いただきました。
MIRA-Dashi®のカツオタイプを使い、どっしりした土鍋でコトコト煮こんで仕上げたお粥。
片山さんが朝摘んでこられたという蕗の薹。
苦味と独特の旨みが、口いっぱいに広がります。下支えする「ダシ」の役割があるからこそ、この華やかさを味わえるのだと実感。
お二人のシェフには、MIRACORE®のポテンシャルを最大限に引き出していただき、究極の美食に仕上げていただきました…!
この日はお肉、お魚、全てが超一流の食材でしたが「植物性」が全く引けを取らず肩を並べていたのが筆者個人的には印象的でした。
<肉料理>・<魚料理>に加えて、新たな<植物性料理>というジャンルがあっても良いのでは。そういう気持ちにさせてもらえる、特別なビュッフェでした。
「料理人の皆さんとの共創により、MIRACORE®は成長してきた」
と語るMIRACORE®の牽引者、齋藤部長。
不二製油から芽吹いた「豆」を育てていこうという全日本・食学会の皆さまのサポートを得て、様々な料理人の皆様とのコラボレーションが実現しています。
貴重なご縁を大切に、今後も和洋中の垣根を越えて共創活動に取り組んでいきたいです。
左から、全日本・食学会副理事長の門上武司さん、堀井良教理事、和田有史教授、不二製油の齋藤さん、富さん