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究極のグローバリズム―高野山の味をすべての人に。 角濱ごまとうふ総本舗とのコラボレーション

2024.04.11

コラボレーター

究極のグローバリズム―高野山の味をすべての人に。 角濱ごまとうふ総本舗とのコラボレーション

2023年11月、秋深まる高野山にて、株式会社角濱総本舗さまから精進ヌードルが発売されました。 その名も「角濱式高野山ヌードル」。 1927年創業以来、総本山金剛峯寺をはじめ高野山内の多くの寺院に納めてきた同社オリジナルの胡麻豆腐を使い、植物性のラーメンに仕上げたものです。 実はこちらのメニュー、同社のほか南海電気鉄道株式会社さま・塩ラーメン専門店をてがける株式会社龍旗信さま・MIRACORE®の4社のコラボレーションによって生まれたもの。 今回はメニューの紹介とともに、角濱総本舗の代表取締役 角濱功治さまにお話を聞きます。

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角濱式高野山ヌードルとは?

メニューを提供されている、角濱ごまとうふ総本舗 小田原店

MIRACORE
今回は、龍旗信さんがMIRA-Dashi®を使って作られた植物性のスープベースに、胡麻豆腐になる前の胡麻のしぼり汁を配合して、ラーメンスープをつくられたんですよね。
難しかった点としては、やはり、配合の調整などでしょうか?

角濱さん(以下敬称略)
そうですね。お店では塩、味噌、白湯(パイタン)の3つの味を発売しているのですが、調味料の味や塩分などを考えあわせ、それぞれのスープベースの配合量を変えています。何度も試作して、たくさん試食することになりました(笑)。


角濱
ちなみに、角濱ごまとうふには、胡麻の皮の部分を取り除いた「実」の部分のみが使用されているんです。

MIRACORE
たしかに、胡麻豆腐というと黄土色のようなイメージがありますが、角濱さんの胡麻豆腐は真っ白ですよね。

角濱
そうです。だから器にも映える。高野山の精進料理は、ルーツがおもてなし料理なので、漆塗りの赤い器に綺麗に映えるのが重要なんです。

MIRACORE
へぇ…!それは知らなかったです。

角濱式高野山ヌードル(塩味)。トッピングはあぶった胡麻豆腐

角濱
一方で、実だけ使うと特有のきな臭さが生じます。ラーメンスープにするときににこれを感じさせないようにすることに、気を配りました。
そういうことで、試作回数は50回を超えているんじゃないかな。

MIRACORE
おかげさまで高野山らしい逸品が仕上がりました!
さらに、麺は米粉の麺なんですよね。

角濱
そうです。龍旗信さんが開発された、グルテンフリーの米粉麺です。小田原店では以前から胡麻豆腐を活用した食事メニューを提供していますが、特に海外の方からグルテンフリーの問い合わせをいただくことがあったので、今回はグルテンフリーヌードルにしました。

なぜ精進?なぜラーメン?

根本大塔は、真言密教の聖地・高野山のシンボルのひとつ。

MIRACORE
胡麻豆腐とラーメンの組み合わせは意外でしたが、精進料理×ラーメンというのもまた斬新ですよね。

角濱
高野山の料理と言えば、精進料理です。ただ、「精進料理」と聞くと、なんだか敷居が高い印象を受けませんか?
僕は、誰でも気軽に食べられ、かつ外国人のお客様にも喜んでもらえるものを目指したくて…

MIRACORE
そこで、ラーメンなんですね!

角濱
そうです。日本に来たからには日本の味を楽しんでほしい。さらに言えば、高野山に来たからには、高野山の味を思い出として持ち帰ってほしい。
そういうわけで、日本食の中で人気の高い「ラーメン」と高野山の味わい「胡麻豆腐」をかけあわせ、そこに精進というコンセプトも加えて「角濱式高野山ヌードル」ができたんです。

MIRACORE
高野山の思い出の味を、すべての人に持ち帰ってもらいたい。そんな思いがぎゅっと詰まったダイバーシティフードなんですね。

角濱
そうですね。

僕は、究極のグローバリズムは、究極のローカリズムだと考えているんです。
国内の食材、メニューを海外の人にも楽しんでいただける、そういう状態にもっていきたいなと。

MIRACORE
このお店から、そのメッセージを発信されているのですね。
高野山ヌードルが高野山の新名物として、どんどん広がっていってほしいですね。

角濱社長(左)と、メニューをもってパチリ。

実食―角濱式高野山ヌードル 白湯(パイタン)味

植物性、グルテンフリー…まずは気にせずに食べてほしい。 どんな人もこの新感覚のおいしさに驚くはずです。 特製胡麻豆腐のしぼり汁が、クリーミーな食感と、香りのアクセントを添えます。でも、後引きする味は確かにラーメンそのもの。 トッピングに湯葉で巻いた胡麻豆腐の天ぷらが乗っているのがまた… サクサクとふわとろのコンビネーションで、ラーメンのトッピングにこの手があったか!と思わず膝を打ちます。 濃厚なスープが麺と絡んで自然と食べられるので、食べ終わるころには器もまっさらに。精進は、残さずきれいに食べる作法が知られますが、スープまで完食できることも含めて「精進ヌードル」なんだと気づかされました。 ―ごちそうさまでした!